IQF凍結の意味とBQF凍結との違いについて
IQF凍結は、食品の凍結技術として近年注目されている冷凍保存方法。
飲食店を運営している企業や食品メーカーの方は、取り扱っている商品の品質を可能な限り無いようにして、消費者に届けたいですよね?
IQF凍結を取り入れることで、商品の品質の劣化を防ぐことだけでなく、人件費や経費の削減も可能になります。
こちらの記事では、IQF凍結の意味やメリット・デメリットについて解説しています。
IQF冷凍の技術はもちろんですが、IQF冷凍の導入について検討されている企業の方も、ぜひご覧ください。
急速冷凍の方法!IQF冷凍とBQF冷凍の違い
IQF冷凍は急速冷凍の冷凍方法のひとつなのですが、冷凍食品を取り扱う場合には、BQF冷凍という冷凍方式も耳にします。
BQF冷凍とは、Block Quick Freezing(Block:塊 Quick:高速 Frozen:凍結)の頭文字からとった凍結方法。
IQF冷凍との違いは、その名の通り、IQF冷凍とは違って、食品をまとめて冷凍する方法です。ただ、最近は食品の品質維持・管理ではIQF冷凍による冷凍方式が効果が高いということに注目が集まっています。
IQF冷凍とは、一体どんなものなのでしょうか?IQF冷凍の意味や、メリット・デメリットについてご紹介していきます。
IQF凍結の意味
IQF凍結のIQFは、Individual Quick Frozen(Individual:個別の Quick:急速 Frozen:凍結)の頭文字からとった凍結方法で、瞬間凍結方法の一種です。
特殊な冷凍技術によって、-70〜-80℃の冷温で冷却を行い、短時間での急速冷凍が可能になります。
入り食材の大きさや厚さにもよりますが、3cm程度のどの小さなものであれば3〜5分程度での凍結が可能です。また、個々の(個別の)の意味としてあるように、食材を個別で凍結できるバラ凍結になるので、実際に食材を使用するときにも小分けが容易になるというメリットもあります。
以下には、IQF凍結を導入した際のメリット・デメリットについてまとめています。
IQF凍結のメリット・デメリット
IQF凍結を導入した際には、食品の品質を維持したり、食品の製造にかかわる人件費や制作コストなどの経費を削減することが可能になります。
【IQFのメリット】
食品の品質の維持
IQF凍結で食品の凍結を行った場合は、緩慢冷凍で凍結させる場合に比べると、食品細胞の破壊を抑えることができるので、食品の鮮度や旨味が逃げるのを防ぐことができます。
食品を解凍した際のドリップ量も少なくなるので、解凍後も冷凍前の品質とあまり変わりのない状態を維持できるのです。
食品ロスが減る
IQF凍結で食品を冷凍すると、食品それぞれを個別に冷凍する事ができます。
例えば、魚介類などを扱う場合には、魚の切り身やエビなどのを幾つかのまとまりで凍結するのではなく、一つひとつを小分けにして冷凍するイメージです。
食品を小分けにすることで、必要な食材を使いたい分だけ使用できるようになるので、食品のロスを減らすことができます。特に飲食店を経営していらっしゃる方にとっては大きなメリットです。
人件費や製造費の削減になる
IQF凍結の場合には、凍結にかかる時間が短縮できるので、商品の製造に必要になる人件費や製造費などの経費の削減に繋がります。
特定の時期になると製造量を増やさなくてはいけない商品を扱っている場合には、繁忙期に人員を増員して生産量を増やすこともあるでしょう。しかし、IQF冷凍のシステムを導入した場合には、長期間の食品の品質維持・管理が可能になるので、商品の製造を安定させることができるようになります。
流通コストを削減できる
食品の冷凍方法として、一部の食品では注水冷凍が使われています。ただ、注水冷凍による冷凍保存は、冷凍によって食品の鮮度を保つために商品の3分の1が水になっていて、コストがかかってしまうことが悩みの種でもありました。
IQF冷凍の場合には、注水冷凍での方法とは違って、冷凍時に必要な水にかかるコストを削減することができるので、流通コストの削減に繋がります。
【IQFのデメリット】
霜が商品につきやすい
急速冷凍機を使って、食品を冷凍した際に問題になるのは「霜の付着」。実際に急速冷凍機で食品を冷凍する際には、肉や鮮魚・野菜などの食品を冷凍するために導入を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか?
一般的な急速冷凍機で肉や鮮魚・野菜など水分を含んでいる食品のIQF凍結を行ってしまうと、冷凍中に食品の水分が奪われて乾燥してしまいます。
冷凍前に水分を含んでいた食品が冷凍中に乾燥してしまうと、食品の冷凍中に空気中の水蒸気が一緒に冷やされるので、食品に霜がついてしまうこともあるのです。
霜がついた食品は、解凍時に溶けだした水によって水浸しになってしまう可能性がありますので、特に水に弱い食品を扱った場合には、食品の品質が落ちることがあります。
冷凍焼けが起こる
IQF冷凍の場合には、食品をバラバラに冷凍するので、冷凍する表面積が大きくなって、冷凍焼けという現象が起こりやすくなります。冷凍焼けは、食品内の水分が抜けて行くことで、油脂が酸化してしまう現象。
冷凍焼けによって食品の鮮度が落ちてしまい、食感や旨味が落ちてしまうので、食品を冷凍保存する際には、注意しなくてはならない現象です。
IQF冷凍の際に生じてしまう2つのデメリットですが、実は真空包装で食品を包装することで抑えることができるようになります。
食品を真空包装すれば、空気が入らないので、空気が冷やされて霜がついてしまうことも防げますし、食品に含まれる酸化も起こりにくいなるということです。
IQF冷凍を導入する際には、扱っている食品によっては、品質や保存期間などを確保するために真空包装の導入も視野に入れておくことも検討してください。
また、急速冷凍機には、この2つのデメリットに対応する機能を持った ARTLOCK Freezerという機種があります。ARTLOCK Freezerは、冷凍の際に高湿度冷気を使って冷凍を行なうので、冷凍中の食品の乾燥を防ぐことができ、霜や冷凍焼けの問題を予防することができます。>> ARTLOCK Freezerの特徴と実用例
急速冷凍を使用した凍結テストの比較
飲食店や食品製造メーカーの方の中には、実際にIQF冷凍による急速冷凍システムの導入を検討してる場合もあるのではないでしょうか?
当サイトでは、魚介類や果物(フルーツ類)、キノコ類、和菓子などを使った凍結テストの比較結果をまとめています。
急速冷凍機を導入した場合の比較結果につきましては、下記の記事をご覧ください。
下記、急速冷凍機の詳細な情報が得られます。
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