冷凍技術の種類
これでわかる!冷凍技術の種類
冷凍技術というものは一体いくつの種類があるかご存じでしょうか?
冷凍技術や急速冷凍機の原理は、数多くの種類があります。そのため、どの急速冷凍機を導入すれば自社に都合がよいかがわからないと思います。
また曖昧な情報も多く、しっかりと信頼のおける専門家にでも話を聞かないと間違った知識を仕入れてしまいがちです。
「しっかりと情報取集をして、製品に最適な急速冷凍機を導入したい」というお悩みを持たれている皆様のために冷凍技術について解説します。
まず、冷凍技術は、3つの種類に大きく分けることができます。
空気冷凍(エアーブラスト)
磁力、電磁波の力を利用し、凍結時の氷核生成に働きかけるタイプの技術。氷核を多数生成するので、氷結晶の1つ1つが小さくなります。
冷凍時にドリップが生じないので高鮮度で高品質な食材の凍結が可能です。
代表的な空気冷凍タイプの急速冷凍機のとして以下があります。
・誘電装置凍結
液体冷凍
ブライン凍結と言われるもの。
マイナス30℃前後のアルコールに浸すことによって凍結するタイプが多く、非常に短時間で凍結可能な急速冷凍機。
最大氷結晶生成温度帯を通過する時間が極めて短いのでドリップを極限まで抑えることができます。液体ですので完全密閉の物のみ使用できる技術です。
代表的な液体凍結タイプの急速冷凍機のとして以下があります。
・ アルコール凍結
・ 塩化カリウム凍結
窒素冷凍
-196°Cの液化窒素を利用することで、超高速で食材を凍結。しかし、12mm以上の製品は細胞が壊れてしまう事が多く、ランニングコストも高価なので近年ではあまり使われない傾向にあります。
よく比較される液体凍結と窒素凍結の比較についてはこちらをご覧ください。
ここまで見てきたように冷凍技術には「空気」「液体」「窒素」の3種類があることがわかっていただけましたか?
ここからは、冷凍の定義のポイントを紹介します。
そもそも冷凍ってどんな状態!?厳密な定義
実は冷凍というものについてはハッキリとした定義があります。
まず一般的な冷凍の定義は以下になっています。
食材・食品・飲料などを長期保存するためにマイナス18℃以下に冷却して人為的に凝固させること
マイナス18℃以下の温度では、食品の品質の劣化を招く微生物の繁殖活動を防げること。酸化がその温度帯では起こらない。
このような理由から、マイナス18℃以下に冷却することが冷凍の定義になっています。(JIS9607)
JIS9607(冷蔵庫規格)において冷却の温度帯で分けると、他に冷蔵とチルドという概念があります。
よく聞く、冷蔵とチルドって何だっけ??
冷蔵は、10℃以下から0℃近辺で冷却保存することを指します。チルドは、5℃以下~0℃付近の冷凍寸前の温度まで冷却することを指します。いわゆる低温冷蔵という状態です。
ここで紹介するチルドは、食材の鮮度を保つために一番適した温度帯と言われています。
鮮度の低下は温度が低いほど少なくなりますが、冷凍してしまうと解凍時に品質劣化が起こってしまいます。そのため、チルドの状態で食材を保存すれば、冷凍による品質劣化を防いだ上で長期保存が可能です。
また、チルドは氷温とも表現されますが、0℃で凍結する水もこの温度帯では凍結はしません。しかし、チルド温度帯での凍結は、水分のほぼ80%が氷結晶に変わる0度~マイナス5度の最大氷結晶生成温度帯で行われます。そのため、細胞膜がひどく損傷を起こすことになります。
チルドなのか、冷凍なのか、鮮度を保つ際にどちらを選択するかは悩ましい問題です。
冷凍技術を使った冷凍装置
食品の冷凍技術を使った冷凍装置では、一般家庭用冷凍庫、業務用冷凍庫、業務用冷凍機などがあります。
一般家庭用冷凍庫では、電気製品として冷凍の機能を有したものを冷凍庫と呼ばれています。
一方で、冷蔵と冷凍の両方の機能が1つになった製品は、冷凍冷蔵庫と呼ばれており、現在ではこのオールインワンタイプが主流です。業務用冷凍庫も基本的に同様ですが、役割毎に機器が分かれているケースが多いです。
代表的な冷凍庫としては、以下の2つのタイプがあります。
「小売業用」
・冷蔵ショーケース
・冷凍ストッカー
「部屋を丸ごと利用」
・プレハブ冷凍庫
・巨大冷凍庫
この他にも生鮮食品や加工食品の生産設備や流通設備に付帯する冷凍庫もあります。
リ・ジョイスフリーザー |
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液体凍結機のリ・ジョイスフリーザー。 食材を液体の中で凍結させる事によって「旬」を閉じ込めます。 食材によっては身がしまり、凍結前より美味しくなるという事例も複数確認されています。 |
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下記で紹介しております品川デモ会場では、より急速冷凍機の詳細な情報が得られます。
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