細胞組織を壊さず"生"と変わらない鮮度を保つ冷凍技術、それが急速冷凍庫です。

知っておきたい!急速冷凍機の原理とは?
急速冷凍機の特徴は、従来の冷凍機と違って食品を急速に冷凍するので食材内部の細胞を壊さずに保存ができることです。 このため、最高品質の味と食感を維持した上で食材の長期保存が実現できます。
このページでは、食材の味や品質を保持して長期保存が可能な急速冷凍機の原理を紹介します。
このページの構成として最初に各急速冷凍機に共通していえる大枠の原理について解説します。その上で代表的な3つのタイプの冷凍機をとりあげて、各冷凍技術の原理を個別で紹介します。
ご存じですか?通常の冷凍庫の知られざる問題
一般的に普及している従来の冷凍方法では冷却温度が低いため、食品の温度が最大氷結晶生成温度帯をゆっくり通過してしまい、細胞組織を破壊してしまいます。 これは、食材を凍結した際に食材内部にできてしまう氷結晶が、食品の細胞組織より大きくなってしまうからです。
細胞組織が壊れてしまうと、ドリップという旨み成分が流れ落ちてしまうため、味や品質が急激に落ちてしまいます。
急速冷凍機で細胞組織破壊とドリップを防ぐ
それに対して急速冷凍機は、独自の技術を使うことで食品を急速に凍らせることで最大氷結晶生成温度帯を高速で通過します。 このため、食材内部の細胞組織の破壊とドリップを防げるので、食品の鮮度や味、品質を最大限に保った上で長期保存が可能です。 各冷凍機の個別の原理は、このページの後半で解説しています。
【まとめ】
急速冷凍技術を使用すれば、多くの人に高品質で低価格の食材を届けることと廃棄食材の削減が可能になります。 このように、美味しくて新鮮な食材を多くの人達に届けることができるのが急速冷凍機の大きな魅力といえます。
機体別の原理一覧
ここでは、大手メーカーが提供している代表的な3種類の急速冷凍機の原理を個別で紹介します。代表的な3種類というのは、下記の2つのタイプです。
- ・3D Freezer(非貫流式冷凍機)
- ・リ・ジョイス フリーザー(液体凍結機)
3D Freezer
3D Freezerは、非貫流冷気システムを搭載しています。
一般的な冷凍機の多くは、直線的で一方向からの冷気を使用しますが、3D Freezerは全方向から包み込むように冷気を当てて冷却します。
非貫流システムといった、風を入れ替えずに内部のみで循環させる構造ですので冷却器に風を戻すことがなく、高湿度を保つことができます。そのため食品の表面水分を奪わないので表面乾燥などのダメージを抑える働きもします。
3Dフリーザーも様々な食品に対応しており、解凍後のドリップなども殆ど出ません。とりわけケーキをはじめとした洋菓子の冷凍保存にぴったりです。
生クリーム自体は急速冷凍に向いている食材です。そのため、どのタイプの急速冷凍機でもおいしさを保ったまま冷凍保存ができるのですが、3D Freezerはとりわけ生クリームにぴったりでした。
口に含んだ瞬間の風味や味わいが一味違っていて、食感も生のものと比べても違いが全くわからない。といった結果でした。感想の続きは下記のページで紹介します。
リ・ジョイス フリーザー
リ・ジョイスフリーザーは、アルコール度数60°程度の特殊なエタノールを使って食材を冷凍保存します。冷凍温度自体は‐35℃とそこまで低くないのですが、急速冷凍機の中でも最高の速度で食品を凍結できる冷凍機です。
サウナをイメージして頂くとわかりやすいのですが、90℃~100℃のサウナには入れますが、90℃~100℃の熱湯に入るとすぐにやけどしてしまいます。このような、液体の熱伝導率の高さを冷凍時に応用することで素早く冷却しています。
液体凍結は魚介類と非常に相性が良いので冷凍を検討している食品が魚介系ならリ・ジョイスフリーザーをおすすめします。もちろん他の食品の冷凍保存にもぴったりです。
最後に
ここまでこの記事を読んで、「急速冷凍機を導入すると購入した冷凍庫の購入が無駄になるのでもったいない。」と思われた方もいるかもしれません。
急速冷凍機を今まで利用していた冷凍機と使い分ければ、両者の今日利用が可能です。そのことについて簡単に説明します。
急速冷凍した食品は通常の冷凍庫で保存することもできます。つまり、急速冷凍機を冷凍装置として使用し、現在利用している冷凍庫を保管庫として使いわけることができます。。 このように役割に応じて使い分ければ、今まで利用していた冷凍機を廃棄する必要もありません。
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